起業の物語
ワールド翻訳サービスの経営理念
私たちは、翻訳サービス・校閲サービス等を通して、
日本のすばらしい研究成果を海外へ情報発信するサポートを行います。
小さな会社ならではの特色を生かし、お客様のお声に真剣に耳を傾け、
ひとりひとりのお客様に寄り添い、必要なサービスを提供いたします。
ワールド翻訳サービスの想い
2002年の創業から早いものでもう9年目に突入いたしました。
起業当初から私たちを支えてくれたお客様、本当にありがとうございます。
当時は何の実績もない個人事業の小さな翻訳事務所であったにもかかわらず、
私たちを信頼してくださり、ありがとうございました。
まだ二十代だった私を信じて、ご注文をくださったことは本当にうれしく、
今でも当時の感動を思い出します。
2011年の10月からはいよいよ創業10年目を迎えます。
この機会に経営理念を明文化し、会社全体に浸透させたいと考えました。
当時を振り返ると、最初はほとんど売上のない月もあり、
本当にこれでやっていけるのだろうかと思い悩んだこともありましたが、
いろいろなお客様が
「これからもお願いしたいからつぶれないでね。」
「起業したの?それは大変でしょう」
と応援してくださったこと。
そして、つぶれないように、とたくさんのお知り合いをご紹介してくださったこと。
「柳澤さんが困るといけないから、イヤなお客さんになりそうなひとは避けておいたからね」
と冗談交じりにチラシを配ってくださったこと。
思い出すと胸が熱くなります。
初めてご注文をいただいたときの喜び、うれしさ、感動が今も忘れられないから
私はこの仕事が大好きなのだと思います。
仕事のない不安やあせりを味わったこともありますが、
そのときの思いがあるからこそ、仕事をいただけることのありがたさを理解することができました。
真夜中の納品や徹夜での仕事さえ、
その案件を任せていただける喜びやうれしさの方が勝っていました。
ご注文をいただくことが心の底からうれしかったので
どんなに小さな案件でも喜んで打ち合わせに伺っていました。
お客様のほうが恐縮して
「3000円の仕事でわざわざ来てもらっちゃって申し訳ないね」
「3000円の注文でそんなにうれしそうにしてくれた業者さんは初めてだよ」
と、お礼に研究室のメンバー全員をご紹介してくださったりしたこともありました。
当時は、お客様の数が少なかったからこそできていたところもありますが、
純粋にお客様に喜んでいただくことだけを考えて仕事をしていました。
そして、お客様が喜んでくださることが何よりうれしかったのです。
理念がどうとか、顧客満足を実現するためにとか、
そういう大義名分を考えるまでもなく、
ただひたすら仕事ができることのうれしさ、楽しさを味わっていたのだと思います。
そんな時期を経て、忙しくて手が回らなくなるような状態になりました。
当時は二人でやっていたのですが、二人で毎日朝から晩まで
土日も関係なく仕事をしても対応しきれないようになり、
せっかくご注文いただいても1ヶ月待ちだったり、
通常の2倍以上の納期をいただけるようお願いしなければならないことが多くなりました。
そして、この状態になって初めて法人化しました。
現在、私と一緒に働いてくれているスタッフはひとりも起業当初のことを知りません。
なぜお客様が当社を選んでくださるのか
なぜこんなに小さな会社を信用し、長くお付き合いしてくださっているのか
なぜお客様の大切な論文を私たちに預けてくださるのか
なぜ実績がないときからリスクを承知でご依頼をくださっていたのか
起業から何年もたち、ある程度のボリュームのご依頼を定期的にいただけるようになり、
私自身、当初の熱い気持ちを失いかけているのかもしれないと感じることがあります。
私も2回の産休・育休を経て、自分の時間を自分の仕事のためだけに使うことができなくなりました。
ひとつひとつの思い出を振り返れば、当時の感激を思い出すものの、
毎日の忙しさにまぎれて当初の一生懸命さが薄れているように思いました。
私が起業当時一生懸命やっていたこと、それは、お客様のお話に真剣に耳を傾け、
そのご要望に本気で応えることでした。
そして、お客様を心の底から大切に思う気持ちを行動で示していたことでした。
起業当初は喜びをもってできていたことも、会社組織になり対応が遅れたり、
担当者によってサービスの質や対応にばらつきが生じることもありました。
しかし、ゼロからのスタートを支えてくださったお客様をちょっとでも大切にしないなんて許されるわけがありません。
会社はお客様のお役に立ち、喜んでいただいて初めて成立する存在です。
だからこそ起業当初の気持ちを忘れずに、 私たちはそのときにできる最大限のことをさせていただきます。
当社をご利用くださるお客様にありがとう、という気持ちを心からお伝えしていきます。
私にとって仕事とは、自分を成長させてくれるものです。
現在の自分の殻を破り、少しでも大きくなりたいと思っています。
そして、自分が成長し、大きくなることで社会に少しでも貢献できる存在になれれば本当にうれしく思います。
私にできることは仕事の楽しさ、仕事のできる喜びを周囲へ伝えていくことです。
仕事にやりがいを見出し、元気に働く大人が地域にもっともっと増えてほしいと思っています。
大人が元気になればこどもも元気に育つでしょう。
そして、地域社会も元気になると思います。
大人がイキイキと働いていれば、こどもたちの将来に明るい希望を与えられるようにもなるのではないかと期待しています。
いつか、私たちがもっと成長し、大きな貢献をできるようになるために、
今この瞬間に目の前にある仕事に全力で取り組みます。
今までずっと支えてきてくださったお客様のために、
そして、これから出会うお客様のために。